内部寄生虫(おなかの虫)の駆除について
おなかの虫は、目に見えないうえに実際に寄生されていたときの症状も軽いため、気づくのは大変困難です。おなかの虫は、犬・猫の消化管にすみついて、消化物を栄養源にしたり、腸に咬みついて血液を吸います。そのためたくさん寄生すると、犬・猫に以下のようなさまざまな病害(症状)を引き起こします。また、発見が遅れると、虫卵が飼育環境に広がって他の動物への感染源となり、さらには飼い主さんや一緒に生活するご家族にも感染するリスクが高まります。
【犬や猫の症状】 ・元気がなくなる ・動作が鈍くなる ・消化不良や下痢を起こす ・おなかがふくれる 異嗜(いし)症(石や糞、紙などを食べる症状)を起こす ・発育不良を起こす ・粘血便や貧血を起こす ※子犬、子猫には命に関わる深刻な症状を引き起こす場合があります。
【人へ引き起こす病害】 ・犬猫回虫症 ・瓜実条虫症 ・エキノコックス症(多包条虫症)など
【駆除・対策】 おなかの虫は、糞便などに混じって肉眼で発見できる虫もいれば、とても小さく肉眼では発見できない虫もいます。いずれの場合にしても、寄生が明らかになった段階ですぐに駆除することが大切です。また、おなかの虫を調べるための糞便検査は、発見率が低いため、中には感染を見逃すこともあります。その為、おなかの虫の寄生・健康被害からペットと飼い主さんのご家族を守るためには、駆除薬の定期的な投与(定期駆虫)が有効です。